年末の帰省の途中。渋滞にはまり、イライラしていた夫は少し細いわき道に入り迂回を試みました。
ところが12月の末の寒さもあり、道が凍結していました。チェーンを付けていないこともあり、ゆっくり走ってもスリップしてしまい危険極まりない感じ。
あまりに危険だと感じた夫はチェーンをつけようと車を止めました。それまでウトウトしていた私は、その停車で目が覚め、暗黒の道に驚きアンテナが冴えます。寒気が凄い!!
え!!もしかして、ここは富士の樹海では?
素早くチェーンをつけて脱出したい雰囲気。
するとチェーンを付けに出た夫が何度も車に戻ってきます。買ったばかりのチェーンだからつけ方がわからないのかも知れないけど、早く終わらないかな?と車の中で待っていた私ですが。
見えていました。沢山の霊が。
全身が白い人と全身が黒い人が多分二、三人のグループになり、あちこちからこちらを進入者を監視している感じで見ていす。
寒気が止まりません。
私が霊を見るとき、いつも怖くないのです。
後で、あれって霊だったの?ってなった時に怖い!!ってなるのですが、そのときは怖く無いのに、このときは寒気が凄いのです。
でも、何も出来ない私は待つしかないのです。
中途半端に付けたチェーンで徐行でその道を脱出できたのは一時間後くらいだったと思うのですが、コンビににたどり着き一服した夫が
「何か見えた?」と聞いてきました。
「うん。白い人、黒い人一杯いたよ」
「やっぱり」
普段霊感なんて、全くない夫が感じたのだそうです。
山のほうから何かが出てきて自分に覆い被さるような気配を、何度も。
流石に怖くて何度も車に戻ったのだそうです。
いつもは私の霊話を笑い飛ばしていたのに。