小学校二、三年生の頃の話。
当時、ガールスカウトに入っていた私は
夏休みの度に高野山キャンプに参加させら
れていました。友達とテントの中で夜まで
一緒にいられるのは楽しかったのですが、
テントを張らせてもらうのが、お寺の敷地内。
どこのお寺か忘れてしまいましたが、
かなり大きなお寺の敷地で、テントの中に
コオロギだったか、虫が沢山入ってきたりするのが、不快だったのを覚えています。
キャンプでお決まりのダンスや、キャンプ
ファイヤーをやって、疲れて眠りに付いた頃。
友達に起こされて目が覚めました。
トイレに行きたいのだけれど、お寺のトイレを借りないといけなくて、自分たちのテントはお寺のトイレからはかなり離れていたこともあり、トイレに行くときは必ず二人以上で行くようにとリーダー(大人の人)から言われていたこともあり、一緒に行って欲しいと起こされたのでした。
そして、二人でトイレに向かいテントを出て、お寺の大きい石碑の前に来たとき何か違和感が。
え?と思って見上げた石碑の前に白い着物を着た女の人が浮いていました。
「ギャー」二人で絶叫しながら、テントに戻り、他の、メンバーを起こして戻ると、石碑の前にまだ霊の女性が浮いています。消えない!!
「ギャー」デジャブかというくらい、先ほどの同じ行動でテントの方に戻った私たちは確か子供四人くらいだったと思うのですが、今度は大人を起こそうと、大人のテントに飛び込み事情を説明して今度は大人の人と一緒にその石碑の前に行きました。
「いない」口々に叫びます。
あんなに堂々と佇んでいた女の人が消えて
いました。大人が見たら駄目なのでしょうか?
私たちにも見えなくなってしまいました。
その後トイレに行ったのかどうだったかは
覚えていませんが、石碑の前に浮いていた
女の人の姿が今も目に焼きついています。