中学校の時、布団で寝ていた私は、何かの
気配を感じて、ふと目が覚めた。
誰かが布団を触っている。私に布団を被せて
くれている。母だと直感的に感じた私は、
眠い目をこすりながら、
「ありがとう」と言って母を見ようと思い、
目を開けた。
すると、丸い赤い光がどんどん離れて行った。
何だったのだろうか?
こんな感じで細かい話をすれば、数え切れない
くらいこの家での不思議体験は沢山あるのだ。
当時トイレも男性用と女性用の二つが有り、
中庭からトイレの窓が見えるのだが、
犬の散歩から帰った時とか、何気なく見ると、
男性用トイレで誰かが用を足しているシルエットが
見えて、帰宅後母に聞くと誰も帰ってないと
言うことも数え切れないくらいあった。
この家は老夫婦が住んでいて、二人ともこの家で
亡くなったらしいということは聞いていた。
しかし、その前に昔で言う遊郭の様に使われていた
らしいことも聞いたことがある。
二階に離れの部屋がひとつあったのだが、
その部屋とその部屋から繋がる階段と階下のお風呂場
脱衣所、トイレ辺りがいつも私は怖かった。
何かの存在を感じることが多かった。
残念ながら、数年前に見に行ったときは建て替えられ、
綺麗な家に変わっていたので、今はきっと不思議な
ことも起こっていないのだろう。